取り回しがしやすく、そこそこ放射効率の良いアンテナとしてこのアンテナを考えました。半波長の終端給電アンテナは直接トランシーバーに接続しても使うことができます。一方の端を木の枝に結び付けてスローパーのように斜めに伸展することもできます。同軸ケーブルを使わないだけ荷物も少なく扱いも容易です。しかし、半波長ということで低い周波数では結構な長さになってしまいます。
そこで、10MHzから上の周波数で使えるよう継ぎ足し式、また、ォーディングコイルを挿入したシステムを作りました。
基本となるのは、28MHzのEFHWで長さは約5m程。このエレメントに継ぎ足すように24MHz用、21MHz用、18MHz用の追加エレメントを用意しました。また、18MHz用の追加エレメントを活用し、その接続点にトロイドコアに巻いたローディングコイルを挿入することで14MHz、10MHzにも対応させました。
整合回路には49:1のトランスフォーマーをBNCコネクタと一体化させて取り付け、ギボシ端子でエレメントと接続しています。エレメント同士、エレメントとコイルの接続には2mmΦのバナナプラグ・ジャックを使いました。接続点には張力を逃がすために樹脂製のカラビナを噛ませてあります。
7m強の長さになりますが、コンパクトで取り回ししやすいアンテナです。電波の飛びもそこそこ飛んでくれました。手軽な移動運用に便利です。
2号機を作りました
短縮ではあるものの、それなりの長さがあるので電波の飛びはよいようです。しかし使っていて不便に難じることろもありました。バンドを切り替えようとするとき、高い位置にコイルがあるので、一度エレメントを下さなければならないことです。
給電点に近いところなら、アンテナを設定したままでもコイルに手が届き、切り替え操作ができそうです。そこで、給電点から3mの位置にローディングコイルを入れて2号機を作りました。エレメントの全長は前回と同じく10mで、コイルは10MHz用が23T、7MHz用の追加が25Tになりました。
バナナプラグ、ジャックを使ってコイルを挿入するのはやはり機構的に不安定です。しっかりと取り付けたほうが移動運用など、何が起こるかわからない場面では不安を減らすことができます。コイルにエレメントからのテンションが掛からないように配慮してエレメントと一体化するように構成しなおしました。
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コイルは給電点から7.8mのところに取り付けています。
コイルはT50 #2のコアで
7MHz 71T 10MHz 47Tでした。
0.4mmの線を使ったのですが、コアに目いっぱい巻いても60Tしか巻けませんのでそれ以上の巻き線は重ねて巻いてあります。
ローディングコイルを挿入することで複数のバンドに対応するEFHWを作りました。エレメントは14MHzの半波長である10mとし、その途中にカラビナを噛ませた接続点を作りました。そこにトロイダルコアに巻いたローディングコイルをバナナプラグ・ジャックで取り付けています。
7MHz 10MHz 14MHz EFHW
28MHzElement add Coil
18MHz add Element
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49:1Transformer
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24MHz
or 21MHz add Element
7MHz用ローディングコイル
25mmΦのアクリルチューブに52T巻きました。整合はあまりよくありませんが7MHzにも出られるようになりました。
エレメントの長さ
28MHz 4.54m
24MHz 追加 0.85m
21MHz 追加 1.77m
18MHz 追加 2.78m
ローディングコイル 28MHzと18MHzのエレメントの間に
14MHz T50#6 32T
10MHz T50#2 52T
中点オフスイッチを使って
トロイダルコアではなく25mmΦのアクリルパイプにコイルを巻きました。バーチカルアンテナでも使った中点オフのスイッチを利用してバンドの切り替えをしています。
10MHz用のコイルは20T、追加する7MHz用には22Tを巻いています。スルーにすれば14MHzで使えます。今回はバナナプラグでの接続にしていますが、エレメントに直接取り付けた方が機構的に確実でしょう。